このままの勢いで成人病が蔓延し続けていくと、間違いなく日本人は、そして人類は滅びてしまいます。この成人病という治らない病気は生活習慣病ともいわれ、「生」の根源である日常の生活習慣から生み出されるやっかいな疾病です。
言いかえれば日常的に痛気になるような生活をしているということなのです。この生活を改善せずに生きていくことは、無抵抗に淘汰の道を突き進むことに他なりません。
現在急増している生活習慣病の一大原因である肥満も、日常生活から生み出されたものなのです。なぜ現代の生活習慣から病気が生まれてしまうのかというと、生活習慣は健康というものに無配慮に構築されたものだからです。
現代文明は、健康とは無縁の価値観(快適、快楽、簡潔性を追求) でつくられた物質至上文明なのです。戦後50年、日本の経済復興には目を見張るものがありました。しかし日本人の食歴や、それによりつくられた代謝システムを無視した欧米食の氾濫、社会のストレス化、環境の悪化など日本人を取り巻く状況は厳しくなる一方です。
また、欧米の風習や食文化の享受は、欧米型成人病の驚異的な増加という形で適応しきれない醜態をさらけ出しているといっても過言ではないでしょう。
このままでは日本人は間違いなく淘汰されてしまいます。将来生き延びるためには、健康という概念をしっかりとつくり上げ、それを追求する独自の文明を築くことにあるでしょう。
つまり、健康を追求する新しい生活習慣をつくることが要求されているの媚です。そのためには、まず現状をきちんと把握し、己を知るということからスタートしなければなりません。
コメント